
今朝の夢は、少し不思議な感触が残るものだった。
母と、顔ははっきり思い出せないけれど友達らしき二人と一緒に、たぶん東京に旅行に来ている。
ホテルに泊まっていて、朝食を食べに併設のファミレスへ向かうところから始まった。
黒いスーツケースを引きながらメニューを眺めていると、
ふと、メイクを直したくなってトイレを探す。
どうやらトイレは店の外にあるらしい。
最初はスーツケースごと行こうとしたけれど、大きすぎて邪魔になりそうで、
店内でスーツケースを開いて、ポーチだけを取り出して外に出た。
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店を出ると、すぐ目の前に電車のホームが見えた。
通勤ラッシュの時間帯のようで、人が溢れている。
なぜか私は、
「中野坂上が隣の駅だったな」
そんな記憶を頼りに、吸い込まれるようにホームへ向かい、電車に乗った。
一駅で降りるつもりだったのに、気がついたら新宿まで来てしまっている。
人の波に押されるように下車し、
「歩いて戻ればいいか」と、街を眺めながら歩くことにした。
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歩いているうちに、懐かしい町並みが見えてくる。
商店街、住宅街、道の雰囲気。
たしかに知っている。住んでいた記憶もある。
でも、そこでふと気づいた。
この町は、現実で住んでいた場所じゃない。
知っているけれど、実際には知らない町。
私が“夢の中で”住んでいたことのある町だった。
そこで夢の中の私は、
「あ、これ夢だ」
と、はっきり自覚する。
本当に中野坂上に住んでいた家は二軒。
頭の中で確認してみても、やっぱりここじゃない。
これは、何度か夢に出てきた、架空の町だった。
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私は昔から、夢の中でよく引っ越しをしている。
部屋探しをして、一人暮らし用のアパートに住む夢。
東京が舞台のことも多く、その部屋の間取りや空気感を、今でも覚えている。
これまでの夢は、
東京に住んでいた若い頃の私が主人公だった気がする。
でも今回の夢は違った。
時間軸は「今」で、
旅行の途中で、懐かしい場所を見に行く、という流れだった。
懐かしさと同時に、
東京特有の、少し暗くて、知らない人だらけの怖さもあった。
それも含めて、「過去」を見に行っていた感じがした。
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夢の解釈として感じたこと
この夢は、
「戻る」というより、「確認」に近い感覚だった。
もう住んでいない場所。
もう生きていない時間。
確かにそこにいたけれど、今の居場所ではない。
知っているようで、もう違う。
記憶としては残っているけれど、現実ではない町。
夢の中でそれに気づいたこと自体が、
今の自分が、過去とちゃんと距離を取れているサインのようにも感じた。
母が少しだけ出てきたことも含めて、
懐かしさはあるけれど、戻りたい場所ではない。
そういう整理が、静かに行われた夢だった気がしている。
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自分にコードをつなげよう
My rhythm, my light
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