
夢って、あっという間に消えていく。
見ていたはずなのに、起きた瞬間から輪郭が薄れていって、
「夢を見た」という事実だけが残る。
今朝もそうだった。
母が出てきた夢だった。
マルボロメンソールの箱も出てきた。
母は若かった気がする。
朝まで覚えていたはずなのに、起きて少しするともう思い出せない。
内容がごっそり抜け落ちている。
こういうことが増えてきて、
夢みたいに、すべてはすぐに流れていくんだなと思うようになった。
記憶も、時間も、感情も。
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だから最近は、
「今」をちゃんと生きよう、という感覚が強い。
大きな目標とかじゃなくて、
小さくてもやりたいことをやっておく。
会いたい人に会っておく。
食べたいものを食べておく(笑)。
夢みたいに消えていくなら、
せめて今この瞬間の選択だけは、
自分でちゃんと選びたい。
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最近、私は坊主頭にした。
20代の頃から、ずっとやりたかったことのひとつ。
でも、なぜ20代でしなかったかというと、仕事柄。
舞台やミュージカル、バックダンサーの仕事をしていた時代、
私は天才でも、突出した才能の持ち主でもなかった。
だからこそ、
「いつどんな役が来ても対応できる」状態でいることが最優先だった。
ヘアスタイルはロングで、緩めのソバージュ。
個性を出す前に、
「できて当たり前」の実力を身につける時代だった。
30代半ばで結婚、出産。
妊娠によるホルモン変化で、驚くほどの抜け毛を経験して、
坊主にしたいとか、そんな余裕もなく、
変化する身体と、失われていく女性性と向き合う時期。
40代になって少し自由になれるかと思ったら、
私に来たのは早めの更年期。
坊主にしたい気持ちは、出たり引っ込んだり。
そして、もうすぐ53歳。
ベリーショートどころじゃなかった(笑)
したい、でも…
伸びるし…
後悔しないかな…
何度も考えて、何度もやめて、
今日、やっと。
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たぶん、三年前にミセスコンテストを経験したことも大きい。
「女性らしさ」の究極みたいな世界。
ドレス、ロングヘア、つけまつげ。
あの世界を中と外の両方から見たからこそ、
真逆を行ける今がたまらなく心地いい。
世界大会の権利も取って、
ちゃんと結果も残した世界だからこそ、言える。
だから、振り切れた。
全部、無駄じゃなかった。
全部、必要だった。
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夢みたいに消えていく日々の中で、
こうして自分で選んだことは、ちゃんと残る気がする。
小さくてもいい。
派手じゃなくていい。
でも、自分で選んだことを積み重ねていきたい。
夢がすぐに消えるからこそ、
今を生きる。
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自分にコードをつなげよう
My rhythm, my light
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