
✦ My Code ✦
朝5時、家のチャイムが鳴った。
シーンと静まり返った早朝の空気に、
不意をつくような高い音が響いた。
吠える犬。
目をこすりながら玄関へ向かうと、
そこにはもう、鍵を開けて中に入った父の姿があった。
「え?開いてたの?」と聞くと、
父は笑いながら言った。
「ポケットに入ってたよ。鍵、なくしたと思ったけど。」
その瞬間、
胸の奥で静かに“カチャッ”という音がした気がした。
—
これって、まるでメッセージみたいだと思った。
わたしは最近、いくつもの扉を開けようとしている。
新しい活動、再出発、再構築。
でも、そのどれもが“誰かのタイミング”や“許可”を待っていた気がする。
本当は、鍵は自分で持ってたのに。
—
「誰かに開けてもらわなくていい」
その扉は、わたしの手で開けていい。
新しく進み出そうとするたびに
「これは新しいことだ」と思っていたけれど、
歩き出して気づいた。
そのすべてが、過去のわたしとつながっていた。
結局、今やっていることは、
すべてこれまでの経験から生まれたものだった。
わたしは今、
切り離してきた過去をもう一度迎えに行って、
自分の光として統合している最中なんだと思う。
—
「断捨離」「エーテルコードカット」
そんな言葉に、どこかで違和感を覚えていたのは
そういうことだったのかもしれない。
もしかしたら「切り離しなさい」ではなく、
「切り離したことをもう一度見直してごらん」
というメッセージだったのかもしれない。
切り離したことも、必要だった。
でも、もう一度それを吸い上げて、
今のわたしに繋ぎ直していいんだ。
—
誰かを照らすためじゃなく
わたしが灯るために
ここにいる
切り離すんじゃない
過去をなかったことにするんじゃない
すべてを吸い上げて
今のわたしに統合していく
無駄なものは なにもなかった
すべてが わたしをつくっている
—
チャイムが鳴ったことも、
鍵がポケットにあったことも、
すべてがわたしへのコードだった。
だから、もう探さなくていい。
誰かに開けてもらわなくていい。
わたしは、わたしの鍵をもう持っている。
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自分にコードをつなげよう
My rhythm, my light
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