
目的地を決めずに走った一日
その日は、ただ「出掛けたい」と思った。 目的地はあとから決めればいい。 絶対に必要な場所にたどり着くことを、どこかで知っていたから。
海も浮かんだけれど気が乗らず、検索で出会った写真に心が動いた。 ──中野不動尊。 片道二時間、高速料金三千円台。少し考えたけれど「ドライブ!」と気持ちは軽く決まり、車を走らせた。

歓迎と浄化のサイン
駐車場に着いた瞬間、目の前に黄色い蝶。 蝶は「変容」のシンボル。黄色は「喜び」と「祝福」。 まるで「ここに来てよかった」と伝えてくれるようだった。

境内ではとげぬき地蔵さまに出会い、水をかけ、タワシで磨く。 長く抱えてきた不調を洗い流すかのように。 その時、ご祈祷が始まり、太鼓とお経の響きが外まで届いた。 全身に響く音は「不要なものを祓い、新しい力を満たす」サインのようだった。

蝶と蛾が教えてくれたこと
滝を見ていると黒い蝶がこちらに飛んできた。 黒は「深い変容」や「祖先からの導き」。 黄色の歓迎から黒への変容──ステージが進んだことを示しているように思えた。

奥の院の洞窟は、光と闇を感じる聖域。 ひとつひとつの御堂に手を合わせ、静かに祈った。 非常灯にとまっていた蛾は、その小さな体で大きな影を壁に映していた。 一瞬驚いたけれど、「闇の中でも必ず光はある」ことを教えてくれる存在のように思えた。 しかも非常口のマークと重なって、「出口は必ず示されている」と告げていた。

守られた時間と土地の恵み
参拝中はほとんど人がいなくて、貸し切りのよう。 帰るころに観光バスや車が次々到着し、「必要な時間を守られていた」と実感した。
茶屋でこんにゃくと胡麻味噌団子をいただき、駐車場そばで福島の桃を箱で購入。 祈りと体験のあとに、土地の恵みを日常へと持ち帰る──まるで祝福の贈り物のようだった。

帰り道に出会った存在たち
第2駐車場で動画を撮ろうとしたら、窓に虫がとまり、バッグにも見慣れない虫がやってきた。 蜂ではなく正体のよくわからない虫。 それは「まだ形にならない未来の可能性」「未知との出会い」を象徴しているように感じられた。
走りながら「素敵な出会いはあるかな」と思った瞬間、黒い蝶が車にぶつかってきた。 「出会いは外に探すのではなく、すでに自分の内に変化が起きている」── そんな声が聞こえたようだった。
そして帰り道のパーキングエリアでは、再び虫たちがやってきた。 トンボが石の上にとまっていて、その石には赤い字で「山」と書かれていた。 トンボは「前進」「勝ち虫」の象徴。 赤い「山」という字は「これから越えるべき試練」。 そこにとまった姿は、まさにサインだった。
──「これからの山場も、前へ進み、必ず越えていける」

今の私とサインの重なり
1月から続けてきたパーソナルレッスンが終わり、生徒さんは世界大会へ。 私は一区切りを迎え、フリーの状態になった。 不安がないわけじゃない。けれど、朝にブログを書き、Kindleの著者ページを整え、家事を済ませて兄を送り、やることを終えたあとに「自由を楽しむ時間」がある。
長い体調不良を経て、今は回復を感じるたびに「幸せ」だと思える。 だるさや頭痛があっても翌日には抜け、その波がむしろ面白い。 それは蝶や蛾、虫やトンボが伝えてくれた「変化は恐れるものではなく楽しむもの」というサインと重なる。

同じような転換期を感じている人へ
もしかしたら、同じように「一つの区切りを迎えて、これからの方向性に不安を感じている」「自由になったけれど、その自由をどう使えばいいか迷っている」「体調の波があるが、全体的には回復を感じている」という人もいるかもしれません。
転換期には不安がつきものですが、それは悪いことではないと思います。新しいステージに向かう準備期間として、今の状況を楽しむ余裕があることは素晴らしいことです。
私の場合、目的を決めずに旅に出たことで、必要なメッセージを受け取ることができました。時には計画通りでなく、直感に従ってみることも大切なのかもしれません。

現在の星の流れと人生の転換期
2025年9月は、多くの人にとって「新しいサイクルへの移行期」です。
乙女座の季節の影響で、これまでの活動や関係性を整理し、次のステップへの準備が本格化しています。パーソナルレッスンの終了や生徒さんの世界大会進出も、この宇宙的な「一区切り」のタイミングと同期しているようです。
また、体調の波があながら全体的に回復傾向にあるのも、この時期の特徴。夏の疲れと秋への転換が重なり、身体が新しいリズムに適応しようとしています。
黄色い蝶から始まり、黒い蝶、蛾、未知の虫、そしてトンボへと続く一連の出会いは、変容のプロセスそのもの。自然界が「変化を恐れず、楽しんで」と励ましてくれているようです。

導かれた旅の結び
黄色い蝶の歓迎から始まり、黒い蝶、蛾、未知の虫、そして赤い「山」の字にとまったトンボ。 そのすべてが、私にメッセージを届けてくれていた。
──「導かれているから大丈夫」 ──「未来はまだ形にならないけれど、必ず越えていける」
目的地を決めずに走った旅は、自然界から贈られたサインの連続だった。 それは、私がこれから進む道へのエール。
人生の転換期には、時として理屈ではなく直感に従うことが大切なのかもしれません。中野不動尊での一日は、そのことを思い出させてくれる貴重な体験でした。
これからも、虫たちが教えてくれたように「変化を楽しみながら」進んでいこうと思います。
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自分にコードをつなげよう
My rhythm, my light
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