
一週間続いた謎の電子音
ここ一週間ほど、ずっと不思議な現象が続いていた。 一時間ごとに「ピピ」と鳴る電子音。 どこから鳴っているのか分からない。
掃除機でもなく、チャイムでもなく、プレステーションでもない。 夜中の2時も3時も、正確に時間を刻むように響くその音は、 “目に見えないサイン”というより、まぎれもなく”現実の機械音”。 なのに、何かが私に語りかけているような気がしてならなかった。
凍った蛇の夢
ちょうどその少し前に、凍った蛇の夢を見ていた。 冷凍庫から取り出した薄緑の蛇を、私は手の中で溶かしていた。 眠っていたものを、再びこの世界に戻そうとしていた。
時代が早すぎて眠っていた何か、 あの頃には合わなかったけれど、今なら動かせるもの。 それを”手のぬくもり”で解かしていたのかもしれない。
壊れていくものたち
そして今週、現実の世界では壊れるものが相次いだ。 洗剤ディスペンサー、受信機の電池切れ。
でも壊れるたびに「新しい周波数への切り替え」が起こっていたように思う。 受信機のランプが点いた瞬間、”受信OK”の文字が心に浮かんだ。 まるで「もう新しい信号を受け取っていい」と言われたみたいに。
神社で受け取ったメッセージ
そして今日。 偶然にも時間ができて、ふと神社へ行くことにした。
本来なら混雑しているはずの参道が、まるで私のために空けられたかのように静まり返っていた。しかも帰り道は工事中で、行きと同じ真っ直ぐな道を戻るように導かれた。舗装されて整えられた道――新しい道筋。
おみくじにはこう書かれていた。
「新しいことを始めるより、持っているものに目を向けよ」
鳥肌が立った。 凍った蛇、鳴り続ける電子音、壊れる機械。 全部つながった。
持っているものを再び動かす
あれは、「もう持っているものを再び動かす」ための合図だった。 新しい何かを追いかけるのではなく、 これまでの中に光を見出すときが来たというメッセージ。
凍った蛇は、ただ眠っていただけ。 その命を溶かすぬくもりは、外ではなく自分の中にあった。
それは”過去を生き返らせる”というより、 “過去の中に残された未来を受け取りにいく”という感覚。
受信OK
壊れていたものが使えるようになる。 一見トラブルのように見える出来事が、実はリセットの儀式。
そして今――すべてのピースが整った。
受信OK。
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自分にコードをつなげよう
My rhythm, my light
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