
夜明け前の鮮明な物語
夜明け前に見た夢は、不思議に鮮明で、物語のようだった。 眠りの中でふと浮かんだ映像が、ただの断片ではなく、意味を持った流れとして繋がっていく。 夢の中の私は、まるで新しい旅の準備をしているようだった。
同棲していた部屋を出て、新しい暮らしを始めようとしていた。 行き先は大学の寮。けれど実際にはすぐ入居できず、しばらく実家に仮住まいすることになっていた。
私の部屋には、現実には存在しない中二階の物置があった。 天井裏のように広く、障子から柔らかな光が差し込む和風の空間。 長い棚や机の上には、面白そうな道具や使えそうなものがたくさん置かれていた。 その物置は兄の部屋とつながっていて、まるで過去と未来を行き来する秘密基地のようだった。
そこで目にしたのは、扇風機のような不思議な装置。 「これは私にしか使えない」とわかっているのに、父が取り出した。 すると、その装置から水があふれ出した。水道ではなく、装置そのものから。 流し台はいっぱいになり、もう溢れる──そう思った瞬間、私はただ心の中で「止まれ」と思った。 恐怖はなく、ただ思っただけ。すると不思議に水は引いていった。 超能力のような感覚だった。
夢の続きで、私は大学へ向かっていた。 バスに揺られながら初めての町を走る。吊り広告に「日本工学院大学」の文字。 昔は演劇の舞台美術を学んでいたけれど、今度は工学を選んでいるらしい。 友達と歌を歌おうとしたけれど、近所迷惑が気になりマイクをオフにする。 一方で空気を読まない友達は自由に歌い続けた。 遅れてきた男性にわがままを言うその友達に、私ははっきりと指摘した。 「あなたこそいつも遅刻してるじゃない」──その言葉を口にしたところで、夢は終わった。
夢の解釈
この夢は「移行」と「潜在意識の力」を象徴している。
引っ越しや寮生活は、新しい学びや挑戦への準備段階を示す。
物置部屋は、過去に積み重ねてきた経験や資源の集積所。 兄の部屋とのつながりは、家族やルーツとの共有の記憶。
扇風機のような装置は潜在意識そのもの。 制御できない水(感情や生命の流れ)があふれそうになったが、意志の力で引かせることができた。 父が取り出したことは、家系やご先祖様から受け継いだ力が現れ始めたことを示す。
工学を学ぶ自分は、表現だけでなく仕組みや技術へと意識が広がっている証。
歌とマイクの場面は、自分の表現に対する遠慮と、本当は自由に歌いたい気持ちの葛藤。
友達に遅刻を指摘する場面は、他者に境界線を引く力を得た象徴。
全体としてこの夢は、 「過去のすべてを資源として、新しい学びのステージに進みなさい。あなたは潜在意識の力を扱える段階にいる」 と伝えている。
印象的な夢を見ている人へ
もしかしたら、同じように「最近、妙に鮮明で意味深な夢をよく見る」「夢の中で新しい場所や能力が出てくる」「夢の内容が現実の変化と重なっている気がする」と感じている人もいるかもしれません。
夢は私たちの無意識が、日中では整理しきれない情報や感情を処理する場所。特に人生の転換期や新しい挑戦を前にしているとき、夢を通じて「準備」や「予行演習」をしていることがあります。
夢の中で超能力のような体験をしたり、現実にはない空間が現れたりするのは、私たちの潜在的な可能性や、これから開花する能力の象徴かもしれません。
現在の星の流れと夢のメッセージ
2025年9月初旬は、多くの人にとって「新しい学びのサイクル」が始まる時期です。
乙女座の季節の影響で、これまでの経験を整理し、次のステップに向けた準備が本格化しています。夢の中で「大学への進学」や「新しい住まい」が現れるのは、魂レベルでの学習意欲や成長への準備を表しています。
また、水の象徴(感情や潜在意識の流れ)をコントロールする夢は、感情の自己管理能力が高まっていることを示しています。これは現実での創作活動や表現活動にとって、とても重要な能力です。
「境界線を引く力」も、この時期のテーマ。自分の表現活動や創造的な仕事を進めるうえで、他者との適切な距離感を保つ力が育っているサインです。
夢が教えてくれること
振り返れば、夢はただの幻想ではなく、 今の自分の心と未来をつなぐ「装置」のようなものかもしれない。
水が溢れるほどの潜在意識を前に、恐怖ではなく「止まれ」と思えたこと。 それは、私がこれからも自分の意思で流れを調整しながら進んでいけるという確信だった。
現在進行中の出版準備や創作活動も、この夢が示しているように「過去の経験すべてを資源として、新しい表現の場に進む」プロセスの一部なのかもしれません。
夢の中で「私にしか使えない装置」があったように、現実でも私にしかできない表現や伝え方があるはず。そしてそれをコントロールする力も、すでに自分の中に備わっているのだと思います。
この日の夢を、未来の私がまた読み返したとき、 「ここからすでに始まっていた」と気づくのだろう。
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自分にコードをつなげよう
My rhythm, my light
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